お口のトラブルとケア
- 大手町歯科医院
- 2024年3月11日
- 読了時間: 4分
こんにちは!
皆さんは、8020と聞いてどんなことを思い浮かべますか?

ご存じですか?8020運動
8020運動とは・・・
1989年(平成元年)より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。
「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動が始まりました。楽しく充実した食生活を送り続けるためには、健康な歯を保つことが大切です。
ぜひ「8020」を目指してください。
そこで今回は「高齢者のお口のトラブルとケア」についてお話しします。

年齢を重ねるにつれて、唾液の減少や噛む力や
飲み込む力の衰えなど、放っておくとトラブルに
つながります。
高齢期になると若い時とは違う歯とお口のケアが
大切になってきます。
「8020運動」は80歳で20本以上の歯を保つという運動ですが、高齢になっても自分の歯を20本以上保つ事が出来れば健康的で自立した生活が可能な
期間を延ばすことができるという呼びかけです。
いまや人生100年時代。
生涯、元気で過ごすためにも年齢に合ったケアでお口の中から健康を維持しましょう。
【チェックしてみてください】
□ 噛めない、嚙みにくい食べ物がある
□ 歯が抜けたまま放置している
□ 滑舌が悪くなった
□ 舌の表面がピンク色でない
□ 口臭が気になる
□ 口が乾いている 👈チェックしてみてください。
□ 飲み物や汁物でむせることがある 当てはまる項目がいくつありましたか?
□ 食事に時間がかかり疲れる
□ 歯の間によく食べ物がつまる
□ 食事を食べこぼすことが増えた
最近こんなことはありませんか?
お口の健康が全身の健康にも大きな影響を及ぼしていることが明らかになってきました。
健康的な生活を維持するために、自分で行うセルフケアと歯医者さんで行うプロによるケアを併せて行い、生涯にわたって歯とお口の健康を保つ「口腔健康管理」をすることが
重要です。
~変化している高齢者の歯とお口~
1 高齢者の歯とお口の特徴
高齢になると、身体の機能が低下するとともにお口にも若い時は違った変更ができます。
まずは、その変化についてみてみましょう。
嚙む力・飲み込む力が低下する

食べ物を噛んで飲み込む過程には、舌やお口のまわりの筋肉がかかわっています。
筋力が衰えて飲みこむ力が低下すると、飲食物が誤って気管に入り込み、むせたり誤嚥性肺炎を
引き起こしたりします。
また、歯がグラグラしたり、歯の本数が減ったり入れ歯が合わなかったりすると食べ物を噛みにくくなり咀しゃく機能が低下します。
唾液の量が減る

唾液はお口の中を潤わせることで、酸によって溶けた歯の表面を修復したり(再石灰化)
歯肉や粘膜の乾燥を防いで傷つきにくくしています。
咀しゃくした食べ物を飲み込みやすくしたり、消化を助けるなどの大切な役割がたくさん
あります。
唾液が出にくくなるとお口の中が乾燥し、むし歯や歯周病、口内炎にもなりやすくなります。
舌の機能が低下する

舌の主な動きは、味覚と食物を摂取することです。舌の表面にある1万個ほどの「味蕾」という器官で味を感じ、唾液の分泌を
促しながら食べ物の消化と吸収を助けています。
舌は嚙みくだいた食べ物を咀しゃくし、飲み込みやすい形状
(食槐)にして、お口から喉へ送るという重要な働きをしています。このような非常に複雑な働きによって体に必要なエネルギーや栄養素を取り込むことが出来ているのです。
加齢によってこれからの舌の働きが衰えると食べ物を嚙み砕き、咀しゃくし、飲み込みやすい形状にした食べ物を送るという一連の働きに障害が生じます。また味蕾の数も減り、味を感じにくくなり食事を味わう楽しみが減少してきます。
高齢になると若い時と違って歯だけではなくお口全体にいろいろな変化が出てくるのです。

今回は、お口の中の機能についてお話ししました。
チェック項目で3つ以上思い当たる場合は、お口の機能が低下している可能性もあります。
大きなトラブルを引き起こす前に早めに歯医者さんへ行きましょう!
次回も「高齢者のお口のトラブルとケア」についてお話しします。
是非ご覧になって下さいね。
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