キシリトールって歯にいいの??
- 大手町歯科医院
- 2023年12月5日
- 読了時間: 3分
こんにちは!!

前回のブログ『めざせ!むし歯ゼロ!!』
のお話をししました
キシリトールについてお話しします。
1 キシリトールとは何か? なぜ虫歯を防ぐ?
キシリトールは、ソルビトールやマルチトールと同じ糖アルコールという
甘味炭水化物の仲間です。
自然界では多くの果実や野菜(イチゴ・カリフラワー・ほうれん草等)に含まれています。


ガムやタブレット等のお菓子の形で口にするキシリトールは、白樺や樫の木からとれる
「キシラン・ヘミセルロース」を原料にして作られています。
砂糖と同様の甘さがある天然の甘味料です。
私たちの体の中でも、1日に約10グラム~15グラム作られています。
キシリトールの成分は自然由来のものと同じなので安心して摂取できます。
これを食すことで、虫歯菌はキシリトールから「酸」を作ることができません。
酸を中和促進するので、虫歯菌の力を弱めることにより虫歯予防の効果が出るのです。
また、キシリトールはプラーク(歯垢)の形成を部分的に抑え、カルシウムと統合して輸送することにより歯の修復(再石灰化)も促します。
2 キシリトールの効果的な取入れ方法
皆さまが、ガム売場で良く目にするキシリトールガムは、その効果を得られやすい商品であります。
但し、ガムに含まれているキシリトールの比較が90%以上でなければキシリトール本来の
虫歯予防効果は期待できないと言われています。
ちなみにコンビニ等で市販されているキシリトールガムは一部を除いて30%~70%です。
この場合、キシリトール配合であっても砂糖や水飴など糖類が含まれていることがあるので注意が必要です。

それに対し、歯科用のキシリトールガムは100%の配合ですのでご安心ください。
是非、より高い効果を得るために甘みがなくなっても最低10分できれば20分くらいは噛み続けて下さい。
摂取するタイミングは、食後・食間・就寝前が良いでしょう。
噛み続けている間は、唾液が出て虫歯予防に適している時間となります。
甘味による刺激と、咀嚼(そしゃく)の2つの効果ですね。
しかし、キシリトールは摂取しすぎると、おなかがゆるくなるなどの副作用が出ることも
あります。取り過ぎに注意しましょう。
少量のキシリトールでも、毎日摂取する事で効果が表れてきます。

ガムまたはタブレット5グラム~10グラムを食後に摂取し、これを継続すると良いと言われています。
特に、小さなお子様に与えられる場合には
誤って喉に詰まらせないように十分な注意が必要です。

ガムを食べるのが難しいお子様には、タブレット式のキシリトールがおススメです。
また、吸収速度も遅いため血糖値の急上昇がなく、
代謝するのにインスリンを必要としないので糖尿病の人が摂取しても心配ないとされています。
最後に、キシリトールは厚生労働省に認可され、世界保健機関(WHO)等にも認められていますが、どんなにキシリトールを摂取しても(補助的に使うものなので)虫歯菌を完全になくすことは出来ません。
キシリトールは使い方を知った上で予防歯科という点から適切に使うことが大切となります。
そして、普段から正しい歯みがきが出来ていないとキシリトールの効果は得られにくいです。
大切な歯を守る上でも虫歯になりずらい環境を目指しましょう。
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