唾液について
- 大手町歯科医院
- 2024年2月24日
- 読了時間: 4分

こんにちは!
2月22日は「にゃんにゃんにゃん🐈」
猫の日だそうです。
こんな雪の日は、こたつの中で猫ちゃんのようにぬくぬくしていたいですね😊
今回は「唾液」について
唾液の効果と分泌量を増やす方法等をお話しします。
唾液(つば)の事を日頃から意識することは少ないと思います。
唾液にはさまざまな動きがあり、口の中の健康を守っています。
また、食べる・話すといった口の機能にも大きく影響するため、唾液が減ると口の中だけでなく体のさまざまな機能に悪影響を及ぼします。
上質な唾液を分泌することは、口の中の健康、全身の健康、QOL(生活の質)の向上につながります。
「唾液とは」
唾液とは、唾液腺から口腔内に分泌される分泌液であり、水分だけでなく電解質や酵素などを含みます。唾液の分泌量は1日1リットル~1.5リットルと言われています。
個人差があり、健康状態や年齢、性別などによっても違いがあります。
また、唾液の質にも個人差があります。口の中の酸を中和する作用が低いと虫歯に罹りやすくなり、唾液の質が虫歯にも影響してきます。
近頃は、唾液を調べることによって虫歯や歯周病のリスクを把握できますが、これは唾液の質・分泌量が病気のリスクに大きく影響しているためです。
「唾液の驚くべき効果」
~食べ物を飲み込みやすくする~
唾液は、食べ物を湿らせて飲み込みやすくします。唾液にはムチンというたんぱく質が含まれているため粘性があり、食べ物が塊になりやすく嚥下がスムーズになります。
~味を感じやすくする~
舌の上には、「味蕾(みらい)」という味を感じる器官があり、味物質が唾液に溶けて味蕾で味として感じます。そのため唾液が十分に分泌されないと本当の味が感じられません。
~消化酵素としての働き(消化作用)~
唾液中には「アミラーゼ」という消化酵素が含まれています。アミラーゼにはデンプンを分解して吸収をスムーズにする働きがあります。
~最近の働きを抑制(殺菌効果)~
唾液には口の中の細菌の働きを抑制して、病気を防ぐ働きがあります。
口の中に存在する、虫歯・歯周病の原因最近はもちろん、外から入ってくるウイルスなどの働きを抑えます。
~再石灰化を促進(再石灰化作用)~
細菌が作り出した酸によってエナメル質の成分が溶け出します(脱灰)が、唾液に含まれるミネラルがそれを修復し、元の状態に戻します(再石灰化)


~酸性に傾いた口内環境を中和(緩衝作用)~
食事をすると、口の中が酸性に傾いて脱灰がおこりやすくなります。唾液によって酸が中和されることで脱灰を防ぐことができます。
~口の中を清潔にする働き(自浄作用)~
唾液には、食べかすなどの口の中に残った汚れを洗い流す働きがあります。十分に唾液が分泌されていれば、口の中を清潔に維持できます。
唾液が減少すると・・・・
何らかの原因で唾液の分泌が減少すると、唾液の持つさまざまな効果が得られません。
そのため、食べ物が飲み込みにくくなったり、口の中がネバネバしたり口が動かしにくくなったりするといったさまざまな症状が出てきます。

近年は、お口の中が乾燥する「ドライマウス(口腔乾燥症)」が増加傾向にあり、患者数は推定800万人と言われています。特に、50歳以上の女性に多くみられます。
~唾液の分泌量が減少する原因~
シェーグレン症候群・糖尿病などの病気、薬の服用などが原因で唾液の分泌が減少する場合もありますが、次のようなものも原因となります。
・加齢
・ストレス
・女性ホルモン
・更年期障害
・生活習慣(よく噛まない)
・喫煙
・アルコール
・口呼吸
~唾液を増やすには・・・~
ストレスなどの唾液が減る要因を取り除くことも必要になりますが、よく噛んで食べることで唾液の分泌が促進されます。
噛み応えのある食品をメニューに取り入れたり、キシリトールガム(歯科専用)をかむといったことも有効でしょう。

キシリトールガム(歯科専用)
甘味料としてキシリトール100%です。
・通勤通学時に
・食事やおやつの後に
・お仕事をしながら
・リラックスタイムに(ゲームやテレビ)
・お勉強中に
もぐもぐ噛んで、たっぷり唾液!!
~はじめようもぐもぐ習慣~
また、歯が抜けたままになっていたり、虫歯や歯周病により痛みやかみ合わせに不調があると咀嚼が行いにくく噛む回数も減ってしまいます。
唾液の分泌量を維持するためにも、口の中の健康を維持することが大切です。